ペネロペ・クルス

ペネロペ・クルス、50歳の誕生日を4/28に迎える 美しさに磨きかかる名女優「パイレーツ・オブ・カリビアン」女海賊役など約30年の軌跡

2024.04.25 07:10
ペネロペ・クルス

4月28日に50歳の誕生日を迎えるハリウッドスター、ペネロペ・クルス。アカデミー賞外国語映画賞を受賞した「オール・アバウト・マイ・マザー」への出演や、「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉」での女海賊役などで知られる名女優だ。経験を重ね、ますます美しさに磨きのかかるペネロペのキャリアをプレイバック!

パフォーマーの原点はダンスから

1974年4月28日、スペインのマドリードで生まれたペネロペ・クルス。スペインの国立音楽学校で9年間クラシックバレエを習い、数々の著名なダンサーの元で練習に励むなど、ダンスに力を入れていた彼女だったが、15歳の時に受けたタレントエージェントのオーディションで運命が一変。300名を超える中から選ばれ、スター街道のスタート地点に立つことに。

活躍の場を映画に映した彼女は1992年公開の「ハモンハモン」などに出演。それからは1年に3、4本の新作が公開されるほど、数々の作品に引っ張りだこになり、瞬く間にスペイン映画界を代表する俳優になる。

「オール・アバウト・マイ・マザー」でアカデミー賞外国語映画賞

1997年の「ライブ・フレッシュ」でスペインが生んだ鬼才と評されるペドロ・アルモドバル監督作品に初出演。スペイン版アカデミー賞ことゴヤ賞8冠を達成した「オープン・ユア・アイズ」やゴヤ賞最優秀女優賞をもたらした「美しき虜」など、特筆すべき作品は数多あれど、英語作品でも存在感を増すきっかけになった作品といえるのがペドロ・アルモドバル監督の「オール・アバウト・マイ・マザー」だろう。1999年度アカデミー賞外国語映画賞を受賞した本作でペネロペの知名度も世界的なものになる。

その後もアルモドバル監督作品には度々出演しており「ボルベール <帰郷>」「抱擁のかけら」「アイム・ソー・エキサイテッド!」「ペイン・アンド・グローリー」「パラレル・マザーズ」など計7作でコラボレーション。ペネロペのキャリアを語るうえで欠かすことのできない存在といえる。

ハリウッドもペネロペのとりこに

2000年代以降、スペインのみならずハリウッドからもオファーが舞い込むようになった彼女は、名立たるスターたちと共演。実在のドラッグディーラーにジョニー・デップが扮した「ブロウ」やビリー・ボブ・ソーントン監督、マット・デイモン主演の青春ドラマ「すべての美しい馬」、「オープン・ユア・アイズ」のハリウッドリメイク「バニラ・スカイ」ではトム・クルーズと共演した。

そして彼女の名を絶対的なものにしたのが「それでも恋するバルセロナ」だ。ウディ・アレン監督がスペインのバルセロナを舞台にメガホンをとったロマンティック・コメディ「それでも恋するバルセロナ」。スカーレット・ヨハンソンやレベッカ・ホールといった豪華俳優がみどころの本作でペネロペはハビエル・パルデム演じるフアンの元妻マリア役で出演。激情的な女性を見事に演じ、アカデミー賞助演女優賞など数々の映画賞を受賞する。

妊娠しながらハリウッド大作にも出演!

「それでも恋するバルセロナ」で共演したハビエルとペネロペが結ばれたのはご存じの通り。初めて出会ったのは1992年「ハモンハモン」の現場だったが、当時から特別なものがあったそう。「二人の間にケミストリーがあったのは明らか」と2017年に話したハビエル。「映画にすべて映っているよ。僕たちの情熱のドキュメンタリーのようなものだ」 と話していた。

長らくプライベートは公にしない姿勢を貫いていた二人。2010年に密かに結婚し翌年に第一子となるレオ君を出産。2013年には第二子となるルナちゃんを出産し、二人のペースを大切に家族を作り上げてきた。

ペネロペの出演作として「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」(ディズニープラスで配信中)を思い浮かべる方も多いはず。実は、本作の撮影が行われたのはペネロペの結婚直後。ハワイで行われた撮影にペネロペはハビエルを同伴。メイキングには製作チームが「祝結婚!バルデム夫人」と書いたメッセージを船に吊るして迎え入れた様子が残されている。

本作でジョニー・デップ演じるジャック・スパロウが過去に愛した女海賊アンジェリカを演じたペネロペ。アンジェリカはジャックに負けず劣らずの狡猾さを兼ね備え、一歩先をゆくまるで女版ジャック・スパロウともいえる危険な魅力漂うキャラクター。色気を武器にした騙し合いのシーンではペネロペとジョニーのカリスマ性が引き出され、二人の相性の良さを実感できる。

高台から水中まで、様々なシチュエーションでのアクションシーンが見どころの本作。ペネロペは妊娠中の撮影になったが、製作チームが徹底して安全面の配慮をしてくれたそう。 結果ペネロペのエキゾチックな魅力が存分に発揮され、シリーズの中でもちょっぴり大人向けなエンターテイメント性の高い一作になった。

その後、2022年度のアカデミー賞でペネロペは「パラレル・マザーズ」で主演女優賞に、ハビエルは「愛すべき夫妻の秘密」で主演男優賞にノミネート。夫婦揃ってアカデミー賞候補になるというのは二人で6組目 という快挙だ。

愛と情熱と共に…磨きがかかる美しさ

年を重ねるごとに経験値に比例して美しさも増しているペネロペ。最近ではブラッド・ピットと共にシャネルが手掛ける短編ムービーでみせたクラシカルなレディルックも話題に。

公開が待たれる最新作「Ferrari(原題)」ではフェラーリの創設者エンツォ・フェラーリの妻ラウラ・フェラーリ役を担当。主演アダム・ドライヴァーとどのような演技合戦を見せてくれるのか、熱い視線が注がれている。

過去に「子供たちが私を見る姿から、これまでにないほど大きな感情を経験している。母親であるということは、違う視点から人生を見るということ。まるでもう一度子供になったようにね。自然との関わり方さえ変わるのよ。まったく新しい視点で木を見ることができるみたいに」と話していたペネロペ。

彼女の美しさの原点は、愛する人との日常と、役に向き合う日々、その両方の世界にあるのかもしれない。

◆文=KanaKo

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